こんにちは。にんにんです!
古くは携帯電話で巨大なNokia、
新興企業として、ゲーム会社Supercell、IT企業のReaktor、Futurice、Vincit、Fraktioなど、
ヨーロッパでも良い職場として認知されている企業を持つフィンランド。

https://www.visitfinland.com/
しかしながら、当たり前のように有休消化100%、在宅勤務3割でありながらも、
1人あたりGDPは日本の1.25倍と、”ワークライフバランス”が優れた働き方を実現しています。
今日紹介するの本は、そのフィンランドの働き方やそれを実現する企業・社会風土について書かれています。

フィンランドで働きたい、と思いました笑
実際はビザや専門性(特にIT)が必要だったり、
難しそうですが・・・



でも同じ考え方は日本でも実現できます
今回紹介する フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか はこんな人におすすめ!
▶︎日々忙しく働いていて、働き方を考え直したい人
▶︎がむしゃらにがんばっていても、成果がなかなか出ない人
それでは、いきましょう!キートス!(Quitos!:フィランド語でありがとう)
書籍紹介


タイトル | フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか |
著者 | 堀内 都喜子(ほりうち ときこ) |
出版年 | 2020年1月 |
ページ数 | 235ページ |
出版社 | ポプラ社 |
価格(税抜) | 860円 |
トータル評価 | |
読みやすさ | |
実用度 | |
本棚度 | |
読書時間 | 約2時間 |
日本は働き方改革が叫ばれ、ワークライフバランスという言葉がここ数年頻繁に使われるようになってきた。
まだまだ歩みは遅いが、それでも働き方は変わりつつある。
そんな日本が目指す先に、フィンランドがあるのではないだろうか。
本書、p5-6
【全体】読んでみての感想


日本では現在働き改革、というワードをよく聞きます。
私の会社でも、働き方改革で、会議の時間を減らしたり、残業時間を減らす取り組みをしたりしています。
それでも、「何か違うな」と思います。
会議を減らすための会議をしたり、残業時間を減らせというが、仕事は減らなかったり。
定期会議がなくなって浮いた時間もありますが、その時間は早く帰る、ではなく、新しい仕事がきます。



サラリーマンの人にはあるある、じゃないでしょうか
本書を読んで、フィンランドの働き方や、生き方を知りました。
彼らは16時には帰るようですが、決してヒマというわけではないです。
子供がいる家庭でも共働きが当たり前だったり、早く帰っても家事を共同でしたり。
休日を使っての歓迎会や、社員旅行がなく、それらは業務時間内に行われます。
会議などでは「挨拶」などは特になく、みんな自分の業務に集中して行うイメージが近いようでした。
その中で思ったのは今会社主導で残業時間削減や、会議削減を行っていますが、
フィンランドのこのような働き方を作るのは、会社や政府ではなく、働いている1人1人の意識だと思いました。
4時に帰れる、と急に言っても、きっと日本ではみんな残業するでしょう。
残業しないと「ヒマ」と思われてしまうからです。
フィンランドでは残業する人=仕事が終わらないできない人、と思われるようです。
また、フィンランドでは「専業主婦」のような家族形態が普通でないので、早く帰らないと家事ができません。
そういった働く人、地域全員の「意識」があって、それを叶える会社の「制度」や国の「施策」があることで、
きっとフィンランドという国はこのような働き方ができているのだろう、と思いました。



私たちも初めは小さくても、
一人一人の意識を変えて、
行動に移していくことが必要と思います



また、この本を読むとフィンランドで働きたくなります笑
【詳細】本書の内容、および感想


幸福な国、フィンランド


フィンランドは2021年に世界幸福度ランキングで1位になりました。
ちなみに日本は、40位です。


世界幸福度ランキング、2021年
海外メディアのインタビューなどで幸せな理由を聞かれた際に、
「仕事とプライベートのバランスがいいこと」「身近に自然があること」を挙げる人が多かったようです。
日本でも多くの森林がありますが、働いているオフィスと、自然は遠く、
自然を体験しようとすると、電車や車で1時間とか移動しないとないと思います。
ブログ主は滋賀県在住です。滋賀は「田舎」と思われていますし、実際田舎です。
しかし、ど田舎ではなく、例えば山に行こうと思うと車で1時間ぐらい必要です。(道が悪いのもある)
琵琶湖も近いと思われがち(?)ですが、私の自宅から琵琶湖までは40分かかります。
イメージよりは遠いのではないでしょうか。
フィンランドは、国土は日本と同じぐらいですが、人口が少なく約500万人です(日本は約1億2000万人)。
人口密度が低いゆえに、インフラや輸送の問題を抱えているようです。
また、産業も森林を活かした紙・パルプ産業は強いですが、他の産業では突出したものはありません。
そのなかでIT系のスタートアップが強く、活気付いています。
地理的には共産圏(ロシア)と、自由主義(ヨーロッパ)の間に挟まれ、
戦火に見舞われながらも、経済的な復興を遂げてきました。
時間内に終わらせる、効率重視!


フィンランドはサラリーマンの考え方が、徹底して効率重視です。
その結果として、日本では考えにくいような次のことが普通です。



残業した分、休暇が増えるのは驚き・・・



これらは、個人の力を最大限発揮するための仕組みづくりです
しっかり働いて、しっかり休憩して、しっかり家事をする。
well-being(よく生きる)ことをしっかり体現するために、実施されていることです。/
仕事は心地よく〜


成果を出すために、個人の実力を発揮してもらう必要があります。
こちらも同じように仕掛けやルールがあります。
新聞記者なども、夜遅く出かけたり、勤務時間を無視してスクープに走る、というケースも少ないそうです。
社内でも、定期的に公募(ポジションや部署の募集)があり、自分が好きな時に手を挙げて、異動するようです。
逆にいうと、自分が何をしたいのか、見つけられていないと厳しいです。
この辺りも「個人」に任せられていますね。
報告も基本口頭で行います。メール入れておきましたから、にするとメールが増えすぎて大変です。
ですので基本は部下に任せて判断やレポートする必要があったら、あげてね、というスタンスです。



会社は「個人」が力を発揮できるように環境を用意します
みんな結果出してね!というスタンスに思いました。
残業せずに、しっかり休む。なにしてるの?


私の2021年9月の残業時間は70時間でした。(働きすぎ)
みなさんは何時間ぐらいでしょうか。
20時間の人もいると思います、30時間の人も。
残業0時間、有給もバッチリとれている、という人はいないのではないでしょうか。
フィンランドは紹介してきたように、残業基本ゼロ、余暇をしっかり取ります。
その時間を何に使っているのでしょうか。
本書に紹介されている主なものは次の通りでした。
・家事、育児
・スポーツ
・生涯学習(自治体で安く受講できる)
・睡眠(平均7.5時間)
・DIY、自然のアクテビティ(山菜取り、釣りなど)
・サウナ(シャイなフィンランド人の社交場)
と、まぁ、好きなことを楽しんでいるのと同時に、家族のこともしっかり行います。
共働きが普通なので、どちらかだけが家事をすると圧倒的に不公平になるので、納得です。
また転職も普通にあるフィンランドは学び直しをする人が多いです。
休み中に高校に通ってプログラミングを勉強して、IT系の会社に入ったり、
座学や講義で新しい知識を得て、仕事につなげる人も多いようです。



良くも悪くも「個人」に委ねられていますね



そしてもちろん学び直しを支援する
制度や補助もあります
長期休みは誰が働いてる?


フィンランドでは1ヶ月以上の夏休みがあります。(その他の休暇ももちろん)
その間は誰が働くのでしょうか。
私は製造業ですが、工程のオペレーターは3交代で合計24時間フル操業しています。
その中で1人休むと、そのシフトがまるまる空きます。
では、その時、誰が設備を動かすのでしょうか。それは前後のシフトの人です。
つまり、誰から休む(7時間労働とします)と、3.5時間ずつ、前後の人が早出、残業して対応します。



めちゃくちゃ休みづらい・・・
そんなやり方で1ヶ月も休んだら・・ぞっとしますね。
フィンランドでは新卒採用というのがありません。
大学生も、転職者と同じ土俵で戦います。
そのため、インターンシップがとても盛んで、そこで結果を出して、就職につなげるというのが一般的です。
社員が休んでいる間は、大学生が働きますし、大学生はそこがチャンスです。
4週間休みがあると、初めの1週は仕事が気になります。
2〜3週はようやく仕事を忘れて、リラックスできます。
4週目は、だんだん仕事に戻りたくなる、ようです。



長期間休むために代役を設定したり、
デジタルデトックスをしたり
いろんな準備は必要です
おわりに


今日は、
しっかり休んで、しっかり働こう『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』紹介
というテーマで書きました。
フィンランドでは、しっかり休みますが、しっかり働きます。
”SISU”というフィンランド語オリジナルの言葉があります。
これは、直訳すると「がんばる」「ガッツ」「忍耐」というものです。
紹介してきたようにフィンランドでは個人の裁量が非常に大きいです。
働きながらも、努力して学び直しをしてキャリアを作っていかないと、選択肢が狭まります。
自由というのは、同時に責任を伴います。



プライベートの時間が確保できたら、何をしますか?
それは今から、少しずつでもできませんか?
フィンランドと全く同じようには難しくても、少しでもできるところからはじめていきましょう。
読んでいただきありがとうございました。
ではまたー、しゅたっ!
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