弱小個人投資家として、普段は高配当、投資信託でのディフェンシブな運用が多いですが、
少しグロースも小さくやってます。
はっしゃん(@trader_hashang) さんを参考にさせてもらってますが、
この度著書を久しぶりに出されたので、特に印象に残ったことを共有します!
この本はこんな人におすすめ
▶︎兼業投資家で日中取引している時間がない
▶︎四季報を買っている(買うつもりがある)
▶︎成長株(グロース)に興味がある
▶︎はっしゃんさんが好き
書籍紹介

タイトル はっしゃん式 成長株集中投資で3億円
著者 はっしゃん
出版社 SOGO HOREI(総合法令出版社)
価格 1,540円(税込)

著者のはっしゃん さんは、投資家Vtuberとして、youtubeやwebで活躍されている方です。
初心者向け度 ★★★★★
イッキ読み度 ★★★★☆
実用度 ★★★★☆
なぜ、証券口座をほったらかしにしたまま資産を3億円に増やせたのか?
P.3
それは、成長株に資金を集中させていたから。
成長軌道に乗った銘柄は放置しても成長し続け、やがては元値の10倍以上の株価となる
“10倍株”( テンバガー)へと育ちます。
このように投資成果を最大化させのが、これからご紹介する「成長株x集中投資法」です。
(中略)
成長株x集中投資法は、サラリーマンが開発した、サラリーマンのための投資法です。
読んでみての感想

まず初めに、この本は初心者向けです。はっしゃんさん自身が、この本は初心者の人に読んでもらいながら、その人がわかるように書いたものです。ですので、もうバリバリ投資していて、自分のスタイルを確立している人には、少し物足りないかもしれません。
しかし、自分のスタイルを確立できていない人や、成果がなかなか出ていない人には、おすすめできる本です。
はっしゃんさんは自身のHPでその手法を公開されていますが、この本ははっしゃん式の投資手法が体系だっていて、整理されています。手法や銘柄紹介もかなり具体的で、そのまま応用できる内容になっています。
目次は次の内容ですが、全ては紹介しきれないので、興味を持たれた方は手に取ってください。
10倍株候補を見逃さない「四季報速読」

四季報を買ったとき、多くの方は自分が気にしている銘柄のページだけを確認しているのではないでしょうか。でもそれでは将来大化けする銘柄を素通りしている可能性があります。
P.15
(中略)
そこでご紹介するのが、四季報の全銘柄を1時間で一気読みして隠れた成長株を見つけ出す「四季報速読」です。
ここでは、はっしゃん式の四季報の読み方、候補銘柄をピックアップする方法が書かれています。
四季報を読んだことがある人はわかるかとおもいますが、四季報を読むのは通常、かなりの時間と労力がかかります。
ですが、この方法だと、さっと読み終えることができます。
私自身、実践しましたが、休憩も挟んだので1時間とはいきませんでしたが、
3時間程度で通読できて、実際購入までいけました。
はっしゃんさん自身が速読されている動画もYOUTUBEで公開されていますので、参考になります。
この方法で候補銘柄を見つけて、自分が得意な領域や、更なる調査をして、実際に購入する、という流れになります。
具体的には次の条件を満たすのが、候補銘柄になりますが、はっしゃんさんのyoutubeで実演されています^-^
①株価が右肩上がり
あまりジグザグしているものは、除外しましょう
②陽線が多い
四季報では白抜きが陽線ですので、見た目で白色が多いチャートがいいです
③半年以内に高値を更新している
成長株は、チャートと業績が両方とも右肩上がりです。つまり高値を更新しつづけます。
高値が数年前だと、市場の評価としては一旦成長を止めています

業績変化を先取りする「月次情報」

企業や社会の状況はつねに変わり続けるもの。
P.38
(中略)
成長の兆しをより早く見つけたいときに使えるのが「月次情報」
毎月の売り上げなどを速報として公開しているもので、企業のWEBサイトに掲載されています。
会社の決算は、基本的に四半期に一度です。そのときに業績が思ったより悪いと株価は下がり、良いと株価はあがる傾向にあります。
ファッション業界や小売などの「BtoC」企業は、決算の他に、毎月「月次情報」というのをwebページで公開しています。これで毎月成長が続いているか?などをタイムリーに確認できます。
たとえばユニクロで有名な「ファーストリテイリング」の月次情報はこんな感じです
「あ、5月は下がってるな」というのがわかる、という感じです。

「決算書」は1ページ目だけでOK

業績を詳しく調べるとき、便利なのが決算書です。
p.60
(中略)
成長株x集中投資法の決算書分析は、1ページ目の一部を読むだけ。
決算書の効率的な読み方を解説していきます。
「決算書」と聞くと、難しそう…と思いますよね。私もそうです。
ネットやkabutanなどでも読めますし、企業のIRページからも気軽に触れることができますが、いざ「読む」となるとハードル高いですよね。
この本では「決算書のどこを読むべきか」が非常にシンプルに書かれています。
まさに、初心者でも誰でもできる方法です。
みなさんご存知の「任天堂」 絶好調ぶりが決算書からも読み取れますね。


「理論株価」で未来の企業価値を測る

投資判断にあたっては、未来の株価を予想しなくてはいけません。
p.88
そこで役立つのが理論株価です。
理論株価、というのはその株が本来、何円であるべきか、というものですが、決まった公式はありません。またその理論株価通りになるとは限りません。
はっしゃんさんは、独自の計算式から「理論株価」を導き出し、将来的にはその株価に収束していくことを書いています。計算式なども本書に詳しく書いています。
成長株は、将来の成長が盛り込まれているので、本来の価値より高い位置に株価があることが多いですが、業績が追いついてきて理論株価になるのか、それとも買われすぎで下がるのか、判断がわかれるところです。
理論株価は、ある程度の目安になって、加熱し過ぎている株を避ける、というのに役立つと思います。
テンバガーの選び方と「利大損小サイクル」

購入した成長株は、直後に値下がりしながりしなければ保有を続けます。
p.136
ここで大切なのは、すぐに利確をしないこと。
購入時から株価が上がると、すぐに売ってしまいたくなるものです。
しかし、成長株は時間が経つほどさらに伸びていきます
私は、銘柄を「買う」ことよりも、「売る」ことの方が難しいと日々感じています。
売ったら翌日上がったり、我慢したら翌日下がったり、「あぁ、昨日売っておけばよかった」と思うことが多いです。成長株投資では、すぐ売ってしまうのではなく、伸び続ける会社を保有し続けてテンバガーを目指していくこととが書いています。
いつかうか?(今でしょ!ではない)

月次情報や四季報で見つけた候補をいつかうか?
私もエントリーと出口の戦略は悩みながら投資をしていますが、成長を続けるのであれば、今が一番安い、です。
しかしながら、現在はコロナの感染者や、金利、雇用統計など、多くの指標で市場が動きます。
そこで、はっしゃんさんは、次のタイミングを推奨されています
①決算発表直前
決算前に仕込めば、上方修正などによる上がりを享受できます
おり込み済み、などで下がったら撤退しましょう
②決算発表直後
あまり自信がないときは、決算発表後に自分が立てたストーリー通りかを確認して、書いましょう
おり込み済み、で下げてしまう場合にも効果的で、買いチャンスとなります
③業績に影響を及ぼす発表があった
月次情報の更新や、上方修正、他社との締結など発表があったとき
④新高値をブレイク(上抜け)する
新高値をブレイクしたら、今までのホルダーは全員利益が出ています。
こうなると、さらなる高値を目指すことが多いです。
逆に①〜③の後にも関わらず、更新しない場合は、チャートは利確などで、一時的に下げることもあります
⑤市場の暴落
リーマンやコロナなど、個別銘柄に関係なく、市場全体が下がるとき、指数に連動して下げます。
そのニュースでも、その個別銘柄に影響がない(企業価値がかわらない)場合は、買いチャンスです。
はっしゃん式 株価分析ツール紹介

はっしゃんさんがご自身のブログで公開されている、株価分析ツールを紹介します。
今の株価だけではなく、自分が思う将来のEPSから、何円の株価が適正か、などシミュレーションできます。
気になる銘柄にスクリーニングでたどり着けたら、ぜひこれを使って数値を入力してみましょう。
理論株価電卓
1つめは、理論株価電卓です。
http://kabuka.biz/funda/riron/

必要な情報は次の4つで、現在の情報は四季報などに載っています。
将来、自分が予想する数値を入れて、目標とする理論株価を予想しましょう。
- 証券コード
- BPS(1株あたり純資産)
- 自己資本比率
- 1株利益(EPS)
- 株価(現在でも、なんでも)
理論株価Web
2つめは理論株価Webです。
こちらは将来ではなく、現時点での情報で、理論株価を算出してくれます。
EPSやBPSも会社予想を使いますので、独自の上方修正予想などを入れたいときは、
前述の理論株価電卓を使ってください。


成長株Watch
はっしゃんさん自身が「成長株」と認定したものは、時系列の詳しい理論株価、株価の推移をみることができます。
全銘柄、みられるわけではないので注意してください。

検索窓に証券コードを入れてもいいですし、はっしゃんさんの一覧から探すこともできます。


5年後理論株価計算ツール
最後に、5年後の理論株価を利益成長率から算出するツールです。
このままこの会社が10%成長し続けたら、理論株価はいくらになるんだろう?
そんなことを算出できるツールです。


理論株価電卓と併用できそうです。
こういったツールを使って、自分が気になる銘柄の分析をどんどんしていきましょう^-^
おわりに
いかがでしょうか。はっしゃんさんの投資の考え方の一部だと思いますが、ベーシックな部分がかなり整理されている書籍だと思います。
そして私にとってインパクトが大きい文章があります。
含み損は、持っているだけで不安になるものです。損切りルールを決め、徹底して下さい。成長株投資家のポートフォリオに、含み損など必要ではありません。
p.151
含み損を抱えていないポートフォリオは、経済的にも精神的にも安定を与えてくれます。
「成長株投資家のポートフォリオに、含み損など必要ではありません」
カッコ良すぎません?笑
21年6月23日現在、書店などでは売り切れているということですが、
増刷していることこですので、復活したらぜひ手に取ってみてください。
ちなみに、私はこの手法で実際購入しました。(6/21寄り付きで購入)
投資金額が少ないので、金額は大きくないですが、この日は日経平均が1000円程度暴落したにもかかわらず、少し利益が出ています。
どんどん成長していくことを祈ってます!

みなさんの参考になると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ではまた、次の記事でお会いしましょう!
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