書店でマネー関係のコーナーに行くと、一番目を引くのは「増やすこと」に関する本です。
つまり「投資」です。
投資は1円を使って、1円以上得る方法のことで、株式投資、FX、自己投資などがあります。
また「使い方」に関する本も多いです。
最近は電子マネーをつかって、同じ商品でも安く買えたり、
また楽天ポイントなどで同じお金を使っても多くのポイントで「お得」できたりなど、
今は普通に現金で使う以外に様々な方法があります。
そして、「稼ぎ方」もありますね。私はサラリーマンしかしてないのでこの領域は非常に苦手で課題に感じています。
せどりなどもやってみましたが、商品リサーチがうまくいかず、
またそもそもの稼ぎ方が楽しくなかったので、(という言い訳?)結局できてないです。
昔はいわゆる「商材」を買って勉強したこともあったのですが、
今思えばいい「カモ」にされてしまってました。(東京に行ったときにそんな話をよく。東京こわい)
私自身も、この「増やす」ことと、「使う」ことには多く触れて自分なりに学んでいますが、
お金に関しての力は大きく分けて次のことがあると思います。
- お金の使い方(買う場所、決済方法、消費しないこと)
- お金の貯め方(貯金、生活防衛資金)
- お金の稼ぎ方(仕事、複業)
- お金の守り方(だまされない、奪われない)

この本は「カイジ」を題材にして、
①お金の使い方 ④お金の守り方 について書いています
今回の本はこんな人におすすめ
▶︎お金の貯め方、稼ぎ方に興味はあるけど、守り方、使い方はあまり意識してこなかった人
▶︎「カイジ」が好きな人
書籍紹介
タイトル カイジ「命より重い!」お金の話
著者 小暮太一
出版年 2013/4
出版社 サンマーク出版
価格 1,500円(税抜)




読みやすさ ★★★★☆(カイジの挿絵が楽しい)
実 用 度 ★★☆☆☆(どちらかというと考え方に関する本です)
本 棚 度 ★★☆☆☆(コンセプトを理解することが役に立ちます)
読書時間 約1時間
これからみなさんがすべきことは”使う”と”守る”を知ることです。
p.30
【全体】読んだ感想


「カイジ」はアニメ化や映画化もされていますのでご存知の方も多いと思います。
こちらの本は、カイジの中の話を切り口にしながら、クレジットカードや消費者金融、
公営ギャンブルなどの損得や陥りやすい罠について書かれています。
貯めても、増やしても、使い方がわかっていなければすぐ無駄な浪費をしていまいますし、
守り方がわかっていなければ誰かのウマい話にのって失ってしまいます。
この本の扉には次のカイジからの引用文があります。
「勘違いするなっ…!ガキめらっ…!金っ…!金はな…金は命より重い…!」
借金苦などで自殺してしまったりするのは馬鹿らしいですが、
下手な借金は家族に相続されて自分が思っている以上に迷惑をかけることになります。
お金のディフェンス力を高めて、せっかく稼いだ、増やしたお金を
しっかり使えるようになりたいとおもいました。
【詳細】本書の内容、および感想
収入(給料)が少ないなら現実を受け止めろ


私はローンを組んだことがあります。
初めて組んだのは大学の時。卒業旅行をするお金がなかったのですが、一生に一度しかいけないチャンスだったので銀行から、30万円ほど借りました。
今から考えたら、家族に借りたら良かったと思いますが、なんだか恥ずかしく、言えませんでした。
結果としては卒業旅行に思いっきり行けたことは今でもいい思い出として残っていますので、後悔していません。
2回目は自動車ローンです。5年ほど前に車を買ったときに手持ちの貯金がなくなってしまうことを恐れて、
50万円ほどローンを組みました。
この時は転職直後で不安があったことと、前職をやめてから、新しく働き始めるまでの間、
2ヶ月ほど休み(充電期間)をとって留学や海外旅行をしたので、お金がなかたったのです。
今から考えるとローンを組まずに買える車にしたら良かったのですが。反省しています。
今日本で、消費者金融でお金を借りている人の4割が、生活費の足しにするために、
借りているそうです。
生活費の足し、ということは一時的な借入ではないので、借り続けなければならず苦しいです。
日本で、消費者ローンは8人に1人、また多重債務者は107万人もいるそうです。
それもそのはず、日本のサラリーマンの平均年収は、15年前に比べると58万円下がっているそうです。
日本人の給与構造が変わってしまった


日本企業は今まで「必要経費方式」+「一生涯保証型」で計算されてきました。
一生涯保証というのは、終身雇用に象徴とされ、定年まで保証されますよ、ということです。
では、必要経費方式とは何か。
必要経費方式とは、その人に必要な経費(食費、扶養する家族)をあげますよ、ということです。
レジ打ちの仕事では家族3人は養えません。なぜでしょうか。
それはレジ打ちの仕事がパートで主婦の人がする仕事で、メインで稼ぐ旦那がいて、
プラスアルファで稼いでいるため、全員を養うだけの経費はいらないでしょ、ということです。
学生がする飲食などのアルバイトも同じです。
私は学生時代にアルバイトをしていましたが、頑張った月でも月12万円程度の収入だったと記憶しています。
その中から家賃などを払っていたので、結構きつかったです。
ただ、いまは非正規雇用が当たり前の時代になってしまいました。
なのに、給与水準は変わらない、むしろ下がっているので、「必要経費」+「レイオフ形式」になっており、
雇用されない期間がある分、単純に減ってしまっていまいました。
将来への不安を解決してくれるのはお金ではない


人が人として生きていくためには、働くことが必要です。
p.230
働き、社会と交わり、自分の足で立っているという自覚が、人を貧さから救い、人間にするのです。
毎月3万円貯金して、20〜60歳まで働き続けたら、いくら貯金が貯まるでしょうか。
3万円x12ヶ月x40年=1,440万円です。十分ではなく、40年間働き続けられる保証はありません。
それよりは「働き続けられる能力」を得られる仕事を選んで、自分の職能(スキルアップ)をしていきましょう。
仕事でパワハラ・セクハラで続けたくても続けられない人も多い時代。
「自分はこの仕事を辞めても、別の仕事をして行きていける」と思えるようになれば、強いです。
それはある専門性を極める道もありますが、「変化」に強くなることが大切です。
専門性を高めても、その仕事が40年後も必要とされるか、わかりません。
環境や、仕事の変化。それに強くなれる人間を目指していくことが大事です。
終わりに
今日は
【感想・レビュー】「命より重い!」お金の話 を読んで「守る力」を学ぶ
を読んで、感想を書きました。
本書は挿絵も入りながら 読みやすい著書になっていますし、
内容も他の資産運用に関する書籍などとは少し違った切り口で書かれています。
書店で見かけたら手に取ってみてください。
では、またー。しゅたっ!
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