2021/6/25日、日本銀行(日銀)から四半期の「資金循環」が公表されました。
日経新聞にも次の記事が掲載されています。

何が書いているのか、固い文章ですが、内容を簡単に紹介します。
資金循環統計って?
資金循環統計は、日本銀行より、四半期(3月、6月、9月、12月)に発表されている統計です。
資金循環統計は、一つの国で生じる金融取引や、その結果として、保有された金融資産・負債を、企業、家計、政府といった経済主体毎に、かつ金融商品毎に包括的に記録した統計です。
https://www.boj.or.jp/statistics/outline/exp/exsj.htm/
日本の金融取引(現金、株式、債券など)の移動記録で、
どうやって資金が循環しているかが記録されています。
6/21発表には何が読み解ける?
全体感
いくつか資料がありますが、比較的わかりやすい図表はこちらから読めます。
https://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjexp.pdf
昨年3月に比べて、家計(みなさんです)の金融資産が7・1%(129兆円)増加したと書かれています。みなさんいかがですか?金融資産は7.1%増えているでしょうか?もし7.1%より増えていなければ、平均以下、ということです。
主な増加要因は、
①現預金:55兆円
②株:47兆円
③投資信託:21兆円
これらの合計が123兆円 なので、増加した129兆円のほとんどを占めています。
現金預金(現預金)
現預金が増えたのは、コロナ禍のなかで、一律給付金(10万円)や、給料・収入の一部をいつもより多く貯蓄に回したからだと思われます。
世界全体でも、パンデミックのピークの2020年9月頃からすると下がっていますが、現在でも例年より高い貯蓄率です。
株式市場
株式が前年比32%増加していますが、追加で株式を買ったから、ではなく、
株価上昇の含み益によるものです。
合計では差し引きは数兆円売り越しになっています。
コロナのパンデミック後、株価が上昇しtwitterなどで、株を始め他人が多く、好調な米国株を受けて、マネックス証券などはCMでバンバン新規の口座開設を獲得していたのはまだ記憶に新しいですね。

その前の2020年3月までの1年は、株式は22%減少しており、株価は下落していたので、
その後の上昇で、買値まで戻る「やれやれ売り」があったことは読み取れますね。
その後も結果的には継続保有してたら株価は上がったのですが、みなさんはいかがだったでしょうか。
私はコロナで一旦損切りして、また買い直しました。
投資信託
投資信託は買い越しです。3兆円ほど買い越されれて、17兆円ほど含み益が出ています。
積み立てNISAで投資を始めてみたり、S&P500や全世界株式などでまず取引しやすい投資信託で始めよう、と思った人が多かったというのが数字でも見られます。
私も投資信託で、株式や債券、コモディティを買い増ししたので、全体と一致してますね。
保険資産
循環表では、保険資産も1.3%増加していますが、いつも通りに思えます。
しかし中身を見ると例年は新契約の増加がほとんどですが、20年度は調整額が増えたことによる増加です。
6月は普段は、新入社員や新たなステージに入った人に保険をすすめるのが一般的ですよね。
今年はコロナで訪問や対面での新規顧客の獲得が難しかったので、既存契約の調整をしたようです。
新しい契約や見直しで手厚くしたりした、ということですね。
おわりに
資金循環の発表内容と、読み解ける内容をざっくり解説してみました。
私は保険は変えていませんが、株式と投資信託は、全体の動きと一緒だったので、大衆と同じ動きをした、ということですね笑
「年金2000年問題」の元になった金融庁の文章も、読むと面白いですし、意外と読みやすいです。
ニュースなどでそのようなものが出たら、一度元の文章をみてもいいかもしれません。
意外と面白い発見があるかもしれません。

では、また〜
コメント