米国発で木材価格が高騰する「ウッドショック」の影響が拡大していて、ニュースでもとりあげられています。
一方で2021/6/29の日経新聞で米国の木材先物価格が急落したというニュースがとりあげられています。それであれば日本も下がってくるのでしょうか。

今日はデータを見ながら今後、日本の木材価格がどうなってくるかを読み解きます。
今日の記事は次の人向けに書きました。
・ウッドショックの日本への影響を知りたい人
ウッドショックとは?
2021年3月、コロナの影響がで始めたとき頃から話題に上がっているもので、
日本の木材価格が高騰している、というものです。
日本の木材自給率は4割程度となっており、ほとんどを輸入しています。
アメリカでコロナウイルスによって郊外に自宅を建てる動きが広まったことで、木材の需要が高まっています。
その影響で日本の木材価格が高騰し、各ハウスメーカーは値上げしたり、利益を減らすなどの影響が出ているという状態です。
アメリカの木材需要
日経新聞の記事にはアメリカの木材先物価格が急落、とあります。
木材価格の推移を見てみましょう。

こちらはtrading economicsというサイトで確認できる木材の先物契約価格です。
(リンクは日本語サイトなので、興味あれば確認してみて下さい)
確かに直近1,600USDから716USDまで半値近くに急落しています。
すごい値段の変動額ですね。
しかしながら2018年や2019年の400ドルあたりから見ると2倍程度には値上がっています。
アメリカの住宅の建築状況
次のデータを見ると米国の住宅着工件数は年々増加しています。
直近は木材不足でオーダーがあっても、着工できないケースもあるようです。

アメリカの住宅価格をみてみると、この木材不足も相まって、着工件数と同様に特に近年伸び率がふえているのがわかります。
特にコロナが起こった20年頃から急激に伸びていますね。

今後のアメリカでの木材価格
このように、住宅着工件数も増えて、不動産価格もあがってきているため、木材メーカーとしては、今無理して安く調達を頑張らなくても、高値でも買ってくれます。
圧倒的に供給サイドが有利、ということですね。
そのような状況なので、私は今後も木材価格は上昇していくと予想します。
日本の木材価格はどうなるか
住宅用に使う木材は「丸太」ではなくて、「製木」です。
自給率はおおよそ40%で、カナダがトップの輸入元です。

ちなみに世界最大の木材消費国は中国で、世界の消費量の1割を消費しています。

おわりに
いかがだったでしょうか。
今日は
「【データで見るウッドショック】今後の木材価格は上昇継続か」
というテーマで書きました。
木材需要は今後も上昇し、輸入に頼っている日本の木材価格は上昇し続けると予想します。
日本で「林業」というと、どんなイメージでしょうか。仕事の関係で四国の檮原に林業体験に行ったこともあるのですが、設備も古くて、就業も年齢は上の人という印象でした。
日本の木材価格の安定には 働く環境の改善が前提です。
人口が減っていく中で、仕事も「選ばれる」存在でなくてはなりませんね。
では、またー。しゅたっ!
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